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AmazonFBAを利用して災害・BCP対策

AmazonFBAでBCP アマゾンFBA販売

ネット販売では地震や豪雨等で配送網に混乱が発生すると、一時的に大きな影響を受けます。

事務所や自社の敷地、もしくは近場に倉庫を借りてネット販売していた場合、その地域で大きな地震・水害があったら、ネットで商品の注文を受けることは出来たとしても、道路網が寸断されれば発送は一時的にストップせざるを得ません。

かといって離れた場所に複数倉庫を借りるのも費用がかかり、特に小規模経営であるほど商品保管場所は1か所に集中してしまうのが現実かと思います。

資金に余裕のない小規模販売者とっては、一時的にせよ資金の回転が止まるのは死活問題になってしまう場合もありますので無視できないところです。

Amazon FBAを利用して商品を複数倉庫に分散配置

当方は関東に拠点があり、ネット販売ではAmazonFBAをメインに利用しています。

アマゾンはお急ぎ便での翌日配送が特徴のひとつです。需要がある地域に大型の倉庫を確保・商品を配置して配送のスピードを上げています。

アマゾンFBAの利用にあたっては、納品プラン作成時に指定されたアマゾン倉庫(フルフィルメントセンター(FC))に商品を送付しますが、その後はセラーの指示が無くても各地のフルフィルメントセンター間で商品が移管される場合があります。

これはアマゾンが注文状況や需要予測に基づき、フルフィルメントセンター(FC)間で商品の移管をしているためで、時間の経過と共に商品が各地の倉庫に分散されていきます。

2021年9月現在で、納品先として提示されているフルフィルメントセンター(FC)の数は全国に約50あります。

主に関東圏、関西圏が中心とはなりますが、複数の倉庫を確保することが現実的でない小規模販売者にとっては、格安で商品の分散保管が出来る有効な手段となります。

関東圏で大規模災害があったとしても、関西圏にあるフルフィルメントセンターや道路網に影響が無いのであれば、ネットで受けた注文を発送できる可能性が上がります。

納品した商品がどの程度分散されたのか調べてみる

当方も小規模経営ですので、特にAmazonFBAは有効活用しています。

アマゾンFBAを利用すると納品した商品がセラーの指示を介さずに、どの程度全国のフルフィルメントセンターに分散配置されるのか調べてみました。

調べる期間は2020年4月~2021年3月の1年間としました。

既存在庫・納品先のフルフィルメントセンター(2020年4月~2021年3月)

まずは2020年4月から2021年3月にかけての在庫配置状況・納品FCを以下の2つのレポートで確認します。

  • 既存在庫の配置状況を在庫スナップショットから算出(2020年3月末日時点)
  • 商品をどのFCに納品したのかセラーセントラルの「在庫受領レポート」から算出( 2020年4月~2021年3月分)

結果は下のグラフに示したように、17か所のフルフィルメントセンターに納品および既存在庫が存在していました(FC間を移管中の分は除く)

数量ベースでは約6割が小田原FC(FSZ1)に集中していました。

FCへの納品状況
※「移管中」は、2020年3月末日の時点でFC間を移管していた商品

この在庫配置・納品状況から、セラーの指示を介さずに、アマゾンの需要予測等によりどのように各地に分散配置されたのか確認してみます。

注文の発送元・残在庫のフルフィルメントセンター (2020年4月~2021年3月)

まず注文を受けた商品が、どこのフルフィルメントセンターから発送されたかを調べます。

注文があった時の発送元フルフィルメントセンターを調べることで、当初納品したフルフィルメントセンターからどの程度別のフルフィルメントセンターに移管されたのか分かります。

また残在庫が最終的にどのフルフィルメントセンターにあったのかも足し合わせます。

セラーセントラルの 「出荷レポート」で1年間の注文の発送元FC毎の商品数量を、また「在庫スナップショット(2021年3月末日)」で最終的に残在庫が保管されていたFC毎の在庫数量を算出し、足し合わせたものが下のグラフになります。

結果は下のグラフの通り、29か所のフルフィルメントセンターで商品発送および最終的な残在庫が保管されていました(※2021年3月末日に「移管中」だったものは含まず)

発送元フルフィルメントセンター
※「移管中」は、2021年3月末日の時点でFC間を移管していた商品

調査結果-商品保管フルフィルメントセンターが大幅に増加していた

2020年4月~2021年3月の1年間で調べた結果をまとめると以下のようになります。

  • 既存在庫と納品先のフルフィルメントセンターは17か所
  • 注文の発送元と残在庫から、最終的に29か所のフルフィルメントセンターに分散配置されていた

あくまでも目安とはなりますが在庫が保管されていたフルフィルメントセンター数が17→29と大幅に(約7割)増加していました。

セラーの指示を介さずにアマゾンによるフルフィルメントセンター間の商品移動か数多く行われていたことが確認できます。

ただ商品数量の割合で見ると、納品数量が格段に多かった小田原FCに多くが集中していたことも分かり、商品数から見た分散効果は弱く感じます。

商品数でも分散効果を得るためには、もっと納品先フルフィルメントセンターが分散していることが必要なようです。

小規模販売者ほどAmazonFBAをBCP対策に活用

災害発生時でも事業を継続できるように対策を考えておく「BCP」の必要性はよく言われています。

BCPは「Business Continuity Plan」の頭文字で「事業継続計画」の意味です。

数十年以内に予測されている大規模地震や、近年急速に増えている豪雨・大規模水害を考えれば、経営規模の大小を問わず商品保管場所の分散をしておくことは重要です。

Amazonのフルフィルメントサービスを使うメリットは多岐にわたりますが、BCP(事業継続性)の点からは、商品保管場所の分散が難しい小規模販売者ほど、災害発生時の注文発送への影響を小さくできる恩恵を受けられそうです。

関東圏、関西圏のフルフィルメントセンターにバランスよく納品できれば、小規模販売者でもかなりのBCP対策になるかと思います。

最近では「パートナーキャリア・ヤマトオプション」などを使えば、遠距離でもかなりの低料金で納品できます。

転ばぬ先の杖で、アマゾンFBAを利用して、かつ納品先のフルフィルメントセンターの分散も心掛けておけば、いざという時に慌てずに済みそうです。

参考:日本国内のFBA倉庫の災害時危険度をハザードマップで調べてみた

特定のFBA倉庫に納品先を過度に集中させすぎた場合、いくらアマゾン側での倉庫間移動があっても、充分な商品分散が出来ない可能性があります。

このような場合、そのFBA倉庫の周辺地域で洪水や土砂崩れで交通網の寸断が起きると、在庫はあっても出荷できないことも想定され、せっかくのFBA利用のメリットが生かせません、

BCP対策を考えると、近隣の倉庫ばかりに納品を集中させることなく、適度に遠隔地へ納品先を分散させておくことも重要かと思います。

FBAパートナーキャリアヤマトを使えば、遠隔地でもかなりお安く納品できます。

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